| EMERGINGな人々

EMERGINGは新出現のクリエイターの発掘、育成をroomsがサポートしながら、世に送り出す新しいプランとなります。オーディションは通常よりも厳格に行い狭き門とはなりますが、roomsへの出展料は無料。攻めの姿勢で、世界を目指すクリエイターと一緒に歩むプランです。

完成度の高さで他を圧倒する

Tokyo発の新ブランド

SARTOGRAPH

ブランドはコミュニティの象徴である

 

「SARTOGRAPH」は、デザイナーをあまり表に出したくないという。デザイナーでありクリエイティブディレクターの中野氏は、すっきりとしたクリアな空気をまとう青年であった。彼自身の第一印象は、彼の作品とぴたりと一致する。ブランドのアイコンとして、彼自身が最もふさわしいはずなのに、なぜ正体を伏すのだろうか。

「ブランドの顔がデザイナーというのが一般的ですが、私はこの服にかかわる人たち全員がコミュニティ、というような形でブランドをとらえています。デザイナーが前に出るのではなく、制作にかかわる人や、例えばコラボレーションするクリエーターたちも含め、『SARTOGRAPH』の服を中心にしたコミュニティ、それがブランドとしての『SARTOGRAPH』です」

 

そのコミュニティのメンバーとして、「SARTOGRAPH」を着てほしい人の明確なイメージが中野氏にはある。「自分の身近にいる人々、大学で学んでいた時の友人たち、とくにロンドンにいた頃に出会ったアーティストやデザイナーといった、20~40代のクリエイティブな職業の人々。身近な彼らがどんな服を着たいのかを、彼らのライフスタイルを考慮した上で、提案できることを考えています」

ロンドンで培われたのはブレない姿勢

 

中野氏のクリエイションには、ロンドンというキーワードが大きな意味を持っている。中高生の頃、西洋絵画に興味をもつようになり、同志社大学に進んだ中野氏は、アートやデザインなど幅広く美を学ぶ環境の中で、ファッションの研究にのめりこむ。

 

「服を作るサークル活動をしていて、そちらでファッションショーをしていました。その中で本格的にファッションをやりたいなと感じるようになりました」

 

当時、アントワープやニューヨークも熱かったが、自分が好きなデザイナーの多くを輩出したロンドンのセントマーチンズへ留学。そこで学んだことは“自分の好きなことに特化する”、そしてそのために“自分は何が好きなのかを徹底的に考える”ことだった。

 

「課題は多く、締め切りはシビアで、振り落とされる人も多かった中で、自分がやりたいことであったからこそ努力することができました。ただ、自由に学べる分、自分を確立していかないととても続けられませんでした。技術もメンタルも考え方も、ロンドンですごく鍛えられました」

文化的な背景を持つ素材を使いたい

今回のコレクションでは伝統的なテーラリングの技術とワークウエアを組み合わせた。さらに素材はテーラリングでよく使われるウールとワークウエアの代表的素材であるデニムを用いて、ミニマルなスタイルを展開している。

 

中野氏はコレクションを制作する際、全作品のデザイン画を描き上げてコレクションの全体像を決定してから衣服を制作するのではなく、デザイン画を描くのと並行して素材を手に取り制作に着手する。最初に決めたコレクションのテーマを変えることはないが、先に仕上がった作品に刺激されて、考えていた他のデザインを変更することも珍しくないという。黒が多いのは、中野氏本人が黒い服を日頃から愛用しているからか。

 

「基本的なカラーパレットは黒、グレー、ベージュ、白。これは変わりません。今回はそこにブルーデニムと、そこから派生したスカイブルーを使っています。テーラリングの技術にしろ、デニムという生地にしろ、歴史があり、文化的背景に奥行きが感じられるところに魅かれます」

ドーバーストリートマーケットに並べたい

rooms41の展示で、実際に「SARTOGRAPH」の服を手に取った人は、「美しい」「着ると一層かっこいい」「肌触りがいい」など、多くのポジティブなコメントを残していた。

 

「一年目なので、まず認知度を上げることが課題です。その点、roomsでEMERGINGという、非常に恵まれたスペースでコレクションを発表させてもらえたのは、とても大きなチャンスでした。そのおかげで、多くのプレスの方々だけでなく、来場されるファッション関係者、またそれ以外の業界の方にもご覧いただいたことで、幅広くつながりを作ることができました。

ゆくゆくは、セレクトショップならドーバーストリートマーケット、百貨店なら伊勢丹新宿店、そういったところで扱われるブランドとなるよう、自分自身や周りとの関係性を含めて、ブランドを成長させていきたい。まだ課題は山積みですが、もう目の前に次の展示会の締め切りがあるので、とにかく手を動かしていきます」

好きなブランドは?

 

90年代から2000年代初頭のマルタンマルジェラ、90年代のヘルムートラング、日本だとヨウジヤマモトやコムデギャルソンです。

服を買うときの選び方は?


あたりまえですが、まず自分に似合うかどうかです。あとは縫製や生地の質も重視しています。

BRAND PROFILE

SARTOGRAPH​

2020年に東京にて発足。着る人に創造性を与えることを目的とし、’Empowering Creatives’ をブランド理念とする。 デザイナーがロンドン在住中に出会ったアートやデザイン分野に従事する人々のスタイルがインスピレーション源。テーラリング技術を基に、ワークウェアの要素を加え、現代的でミニマルなデザインの衣服を提供。

【プロフィール】
Shinsuke Nakano/Central Saint Martins MA Womenswear 修了。在学中メトロポリタン美術館のアンドリュー・ボルトン氏が審査員を務めるアレキサンダーマックイーンのSarabande財団の奨学金を得て全面的な支援を受けたことに加えて、同財団のレジデンスデザイナーとしても活動。博士課程では文化庁新進芸術家海外研修制度に採択され国費留学生としてテーラリング技術の研究を行っている。

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